香老舗林龍昇堂

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白檀びゃくだん/ビャクダン/Sandalwood

白檀はビャクダン科の Santalum album と呼ばれる木の幹および根の材がその起原とされている。この木は半寄生の常緑樹で、現地では主としてマメ科の植物に寄生させ栽培を行なっている。

主な産地はインドとインドネシアだが、インドネシア産のものは香りが薄いため、インド産のものの方が上品とされている。また、その採取部位によっても香りの強弱があり、根の部分の香りは幹の部分の香りより1.5倍程度強いとされている。

白檀は沈香と異なり、正常の植物体でも香りがその材に存在する。諺に「栴檀は双葉より芳し(※)」とあるが、ここで言われている栴檀は現在センダンと呼ばれている植物のことではなく、白檀のことを指していると言われている。ただし実際には白檀も双葉のころから香りがあるわけではなく、10年以上栽培して初めて香りが出てくると言われている。

(※)「栴檀は双葉より芳し」…せんだんはふたばよりかんばし。栴檀は発芽の頃から早くも香気があるように、大成する人は子供の頃から並外れて優れている。という意味の諺。

白檀の主成分はαサンタロールとその異性体のβサンタロールと呼ばれるセスキテルペンアルコールで、この成分量を分析することで比較的簡単に品質評価をすることができる。インド産の根の部分より産する白檀のサンタロール含量(α+β)を100%とすると、インド産の材の部分は60%程度、インドネシア産のものは10%程度しかサンタロールを含有していない。

かつては心材を健胃、鎮痛薬として煎じて服用したこともあったが、現在では医薬品として利用されることはほどんどないらしい。一方で、白檀の香りは心を落ち着かせる効果が高いという研究結果もある。

Byakudan (Sandalwood)

This comes from the root and trunk of the tree called Santalum album of the family Santalaceae. It is the semi-parasitic evergreen tree, cultivated by feeding on a tree of the pea family (Fabaceae).

Although it is mainly produced in India and Indonesia, Indian sandalwood is regarded as more precious, since it has stronger fragrance than its Indonesian counterpart. The strength of the scent depends on a part of the wood, the scent of the root is typically 1.5 times stronger than the trunk.

Heartwood was used for stomach treatment and pain relief before, but is rarely used as a medicine today. However some studies suggest that sandalwood fragrance is an effective calming agent.