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夏越の祓2016@高松神明神社(’16年6月30日)
2016年(平成28年)も早いもので本日6月30日で1年の半分が経過致します。
この半年間、皆様は如何お過ごしでしたか?
「水無月の 夏越の祓 する人は 千歳の命 延ぶといふなり」 (拾遺和歌集/詠み人知らず)という和歌もございます。
幸運に恵まれた方もそうでない方も、1年の折り返し地点である6月30日に半年間の罪や穢れを祓い、心身を浄めて、後の半年を無病息災に過ごされることを祈念致します。
さて、6月30日に行う神事を「夏越の祓」(なごしのはらえ)と申します。
本日は弊店の近所、開運厄除の神として有名な高松神明神社にて行われる「夏越の大祓(おおはらえ)」をご紹介させて頂きます。
高松神明神社(京都市中京区姉小路通釜座東入 津軽町790)
色鮮やかな青色の立て看板が目印。
高松神明神社では2016年6月30日(木)19時~大祓式が行われ、それに続いて神事「茅の輪(ちのわ)くぐり」が行われます。
茅の輪。茅(ち)は「ちまき」の「ち」と同じです。
茅の輪くぐりとは、高松神明神社の宮司さんと一緒に和歌を唱えながら、左回り→右回り→左回りと八の字を描くように茅の輪を3回くぐって穢れを祓うことです。
茅の輪のくぐり方。
また、「ひとがた(人型)」の紙に名前と年齢を書いて、身体をなでて、息を吹きかけます。その「ひとがた」を身代わりとして、大祓詞の奏上や神事を通して祓い清め、高松神明神社では境内に特設された竹樋に「ひとがた」を水とともに流して、溶かして祓います。ちなみに竹に水を流して祓い清めるのは高松神明神社だけだそうです。
竹樋(たけひ)。
最後に、高松神明神社の宮司様が作られた「夏越の大祓」の説明文を次の通りご紹介させて頂き、改めて、皆様の無病息災を祈願申し上げます。
<夏越の大祓について>出典:高松神明神社
人間は神から生命を授かったものであります。従って、本来、神と同じように神聖なものであります。しかし、現実の世俗に住む私たちは「神の子」に相応しい生き方をしているとは言い切れません。多くの場合、鏡の表面を覆う曇りのように誘惑に負け、あるいは、安易な道に走りがちな心の弱さが、人間の神聖さの輝きを曇らせています。
知らず知らずのうちに不浄に触れ、過ちを犯している正月から六月までの半年間の罪ケガレを祓い、神聖さを取り戻し、心身を浄めて、真直ぐ正しく清々しい身に立ち返り、気持ちも新たに、後の半年間の生活がより良いものとなるよう、無病息災を祈願申し上げます。
「夏越の大祓」は六月三十日の夕日の降る時に、社前にイネ科の多年草「茅萱(ちがや)」で作った茅の輪をくぐり抜けてお参りします。天武天皇の時代から天皇以下百官が内裏朱雀門に集まって、茅の輪をくぐって邪気を祓ったということであります。
「茅の輪」の起源については、善行をした蘇民将来(そみんしょうらい)が武塔神から「もしも疫病が流行したら、茅の輪を腰に付けると免れる」と言われ、その通りにしたら疫病から免れたという故事に基づいています。(備後国風土記より)
☆林龍昇堂☆