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北野天満宮 梅苑(’14年2月25日)
「東風吹かば 匂ひおこせよ 梅の花 主なしとて 春を忘るな」
(こちふかば にほひおこせよ うめのはな あるじなしとて はるをわするな)
901年、時の右大臣菅原道真(845-903)は、藤原氏との政権抗争に敗れる形で大宰府(現在の福岡県)に左遷させられます。この短歌は、梅が大好きだった菅原道真がいよいよ京都を去る時、京都の紅梅殿の梅に向けて詠んだ歌とされています。
意味は、「春の東風が吹くようになったら、花を咲かせて香りを届けておくれよ、梅の花。主である私がいなくても、春を忘れないでいておくれ。」
(その梅が一晩にして京都から菅原道真の住む大宰府の屋敷の庭に飛んできたという飛梅伝説があるそうです。)
現代では春と言えば桜のイメージが強く定着していますが、春といえば梅、春の訪れを告げるのは梅、松竹梅では一番下だけど梅が好き、という方も多いのではないでしょうか。
そして、菅原道真は学問の神様としても有名ですが、京都の北野天満宮は菅原道真を御祭神とする全国天満宮の総本社であり、境内に約50種・約2,000本の梅の木がある京都随一の梅の名所です。
北野天満宮の本殿入口(手前の門は三光門)
そんな北野天満宮では毎月25日に縁日が開かれており、今日25日、梅の開花状況を調べがてら行って参りました。
北野天満宮境内の梅の様子
まだ三分咲き、といったところでしょうか。最近でこそ日中暖かい日もたまにありますが、やはりまだまだ寒い日が続いていますので、これからが本番という感じでした。
桜の季節になる前に京都にお越しになる際は、梅の季節を見逃すことなくお過ごしくださいませ。
現在、北野天満宮境内では梅苑が公開されています。入場料は大人600円、小人300円ですが茶菓子付き。公開時間は午前10時から午後4時まで(但し縁日開催の25日は午後5時まで)。公開期間はこの後3月下旬まで、とのこと。満開の時はさぞや圧巻の光景に出会えるものと思います。
北野天満宮梅苑の案内看板
縁日に並ぶ屋台の様子
そういえば、今日から大学入試2次試験が始まったとか。受験生の皆さん、志望校の合格目指して頑張ってください。皆さんの代わりといっては何ですが、学問の神様にお祈りしておきました。
☆林龍昇堂☆